2026/03/17
風邪症状の多くはウイルスやまれに細菌で起きる感染症です。多くは辛いときの風邪薬の服用や、数日の休養で改善します。しかし、中には風邪ではないけれども、風邪症状を起こす疾患や風邪をこじらせ、重症化してしまうことがあります。また、発熱だけでなく、咳、のどの痛み、腹痛、下痢などの症状を伴うことがあります。
医療機関での診察が必要な場合もあります。
ここでは自宅での対処法、受診の目安について解説します。
1.発熱とは
体温が平熱より高くなる状態を発熱といいます。一般的には37.5℃以上が目安とされますが、いつもよりも1度程度体温が高いだけの場合で、37.5度以下の場合は微熱とされます。
発熱や微熱は体がウイルスや細菌と戦っているサインで免疫反応の一つです。
2.発熱の主な原因
- 風邪(かぜ症候群)、インフルエンザ、新型コロナウイルス感染症などの上気道感染症及び肺炎
- 胃腸炎
- 尿路感染症
- その他感染症
- 感染症以外の発熱性疾患
3.発熱したときの自宅での対処
① 水分をしっかりとる
発熱時は汗をかきやすく脱水になりやすいため、水や経口補水液などで水分補給を行いましょう。
② 安静にする
無理に動かず、十分な休息をとることが大切です。
食欲がないときは無理に食べず、食欲が出たときにとるようにしましょう。
③ 解熱剤を使う場合
高熱でつらい場合は市販の解熱剤を使用することもあります。服用の際は用法・用量を守りましょう。飲みすぎはかえって症状を悪化させます。
④ 体温を定期的に測る
体温の変化を確認しておくと、受診時に役立ちます。
4.発熱した際医療機関を受診したほうがよい目安
次のような場合は医療機関への相談をおすすめします。
- 発熱や微熱が数日間続く
- 強いだるさや息苦しさが続く
- 水分がとれない
- 高齢の方や基礎疾患がある方
- 意識がぼんやりしている
- 咳が数日以上続く
5.咳が続くときの原因と受診の目安
咳は、私たちの体がウイルス、細菌などの異物を排出するための自然な防御反応です。風邪や気管支炎、アレルギーでよく見られますが長引く咳や強い咳は日常生活に支障をきたすだけでなく、別の病気が隠れていることもあります。咳が長引いている場合や原因がはっきりしない場合は内科を受診することが大切です。
5-1.咳の種類と特徴
咳には大きく分けて「急性咳嗽」と「慢性咳嗽」があります。
①急性咳嗽:一般的に2~3週間以内に治まる咳で、風邪や急性気管支炎、インフルエンザなどが原因となります。
②慢性咳嗽:8週間以上続く咳で咳止め薬が効かず、喘息、慢性副鼻腔炎、喫煙による慢性気管支炎、胃食道逆流症(GERD)、逆流性食道炎などが関わることがあります。慢性的に咳が続く場合は、自己判断せずに医療機関での受診が必要です。
咳の性状も原因を見極めるヒントになります。
乾いた咳(空咳):ウイルス性の感染症やアレルギー、喘息でよく見られます。
痰を伴う咳:細菌感染や慢性副鼻腔炎などで、痰の色や量によって原因をある程度推測できることがあります。
夜間に強くなる咳:喘息や逆流性食道炎、心不全が関与することがあります。
5-2.咳が起こる主な原因
咳の原因はさまざまですが、特に多いものを挙げると次の通りです。
①風邪(上気道炎)
風邪による咳は最も一般的で、喉や気管支の粘膜にウイルスが感染することで起こります。通常は数日から1週間程度で改善しますが、咳だけが長引く場合もあります。
②気管支炎・気管支ぜん息
気管支に炎症が起こることで咳や痰が出ます。ウイルスや細菌感染など原因はさまざまです。 風邪や肺炎以外にも花粉やハウスダスト、ペットの毛などが原因で咳が出ることがあります。季節や環境によって症状が強くなったり、夜間に悪化したりする特徴があります。
ぜん息では小児だけでなく成人でも発症することがあり、放置すると重症化することもあります。
ただし急性でない場合は診断に時間がかかることが多いですし、治療に数週~数か月要することがあります。
いずれの場合が原因であっても早期に相談していただき、しっかり治るまで医療を続ける必要があります。
③副鼻腔炎(蓄膿症)
鼻や副鼻腔の炎症により、鼻水や痰がのどに落ちて咳が出ることがあります。特に寝ているときに咳が出やすく、慢性的に続く場合があります。
必要に応じて近隣の耳鼻科を紹介することもあります。
④その他の原因
慢性閉塞性肺疾患、間質性肺炎、胃食道逆流症(GERD)、薬剤性の咳(降圧薬ACE阻害薬など)、心不全なども咳の原因になることがあります。
タバコが悪化の原因となりうるため喫煙者の方は禁煙を心がけましょう。
5-3.受診の目安
咳は自然に治まることも多いですが、次の症状がある場合は早めに内科で受診してください。
- 咳が1週間以上続く
- 夜間に咳が強く、眠れない
- 発熱や微熱、だるさが続く
- 痰がからむ
- 息苦しさや胸の痛みや不快感を伴う
- 喉の痛みが続く
当院では、症状や経過を丁寧に確認し、必要に応じて血液検査やレントゲンなどを行い、最適な治療方針を立てています。
5-4.ご自宅でできる咳対策
軽度の咳であれば、次のような方法で症状を和らげることができます。
- こまめな水分摂取、のどあめ等で喉を潤す
- 部屋をきれいにする、観葉植物やペットを避ける
- 室内の空気を加湿し、乾燥を防ぐ
- 寝具を清潔に保つ
- タバコや刺激の強い香りを避ける
- 十分な休養をとる
ただし、症状が改善しない場合や体調が悪化する場合は、自己判断せずに早めに受診することが重要です。
6.当院での発熱診療について
当院では発熱症状のある患者さまの診察を行っています。
受診方法や診療時間については事前にご確認ください。
受診の際はお薬手帳を忘れずに持参してください。
できれば採血の結果があれば処方の際スムーズにお薬を処方できます。
お気軽にご相談ください。
7.よくある質問
Q. 発熱は何度から病院に行くべき?
A. 体温だけでなく、症状の強さや全身状態が重要です。高熱が続く場合や体調が悪い場合は早めの受診を検討しましょう。
Q. 解熱剤はすぐ飲んだ方がいい?
A. 無理に下げず、水分をとることをお勧めしますが、感染症以外の場合は解熱させるべき場合もあります。ご相談ください。
8.微熱
微熱は感染症の他、免疫疾患、肝臓病、胃腸炎など様々な病気で現れる症状です。
診察後に専門病院へ紹介させていただくことがあります。
まずはご受診ください。
